2016年11月15日火曜日

現代版 マハーバーラタ物語

現代版 マハーバーラタ物語 編著者 シャンタ・R・ラオ 訳者 挿絵 バドリ・ナラヤン 谷口伊兵衛 発行所 有限会社 而立書房 2016年10月25日 第一刷発行


 この本をまだ全部読み終えていないが、かなりの衝撃を受けている。 

 はじめに ”・・・・・幾世紀にわたって、それは広大なインド中に、連綿たる口碑を形づくってきた逸話、諺、警句の無尽蔵の宝庫として知られてきました。・・・・・”  

 恨み、欲、美しさ、思いが 大きく深く長い。 良いこと 正しいことの 答えはない。   こういう所から生まれてきた ブッダの教えやその後の文章になったお経に対して、あれこれと考えている自分が ばか に見えてきた。

2016年10月18日火曜日

佐藤勝彦 監修 量子論を楽しむ本 PHP文庫

30p ー31p
ボーア:量子論の世界は、私たちの常識とは違う不思議な世界ですが、常識外れにもかかわらず、なぜその奇妙なルールを受け入れなければならないのかという点を理解してもらいたいと思っています。奇妙だけどとにかく信じなさいと言うだけでは、オカルトや怪しいい宗教と同じですからね。 そのために説明の際には、多少理屈っぽい部分が出てくると思うんですが、可能な範囲で結構ですので理解できるようにがんばってチャレンジしてみてください。量子論を作った私たちの試行錯誤、そして驚きと興奮の連続を、みなさんにも追体験していただければと思います。
アイン:まあ、あまり難しく考えんでもいいよ。量子論の世界は、何度話を聞かされても、やっぱり訳がわからんと思う人がほとんどなんだから。
ボーア:確かにそういう面もありますね。量子論をもっともよく理解している物理学者の一人であるファインマン君でさえ、彼らしいユーモアで言ったそうです。「量子論を利用できる奴はたくさんいても、量子論を本当に理解している人は一人もいやしないさ」と。ですから、多少難しく思えても、あまり考え込まずに、気楽に先に進んでみてください。量子論の世界を皆さんに気楽に楽しんでいただけたら、それで十分ですから。

私と4才の孫Hとの会話
私とH:ひとりのこびと、ふたりのこびと、さんにんのこびと、よにんのこびと
H:ごにんのこびと、ろくにんのこびと、しちにんのこびと、はちにんのこびと、きゅうにんのこびと、?????。
私:じゅうにんのこびと
私とH:じゅうにんのこびと、じゅういちんのこびと、じゅうににんのこびと
H:じゅうさんにんのこびと、じゅうよにんのこびと、じゅうごにんのこびと、じゅうろくにんのこびと

私:信号青や、わたるぞ。

2016年10月7日金曜日

アメリカ大統領選

アメリカ大統領選
トランプ氏、クリントン氏支持者は異なっている。しかし、願っていることはゆっくり働ける場所だ。1%の富める者になろうと思っている人はいない。トランプ氏は移民を減らしてすでにアメリカ本土にいる人に労働の場所を与えよと、労働の場所を中国からアメリカ本土に持ってこようと 訴えている。クリント氏は1%の富める者以外のあらゆる性別、人種、学歴のものに労働の場所と社会保障を与えよと訴えている。 競争と科学技術と言う 欲を抑えて 暮そうではないかと 言うことがほとんどのアメリカ国民が思っていることではないか。 国民が疲れている。

2016年9月26日月曜日

インド人の謎  拓徹著  星海社新書 株式会社 星海社 を読ん


作者は インド滞在12年 の 研究者 らしい。  

わかりやすく カーストについて、仏教の歴史的意義について 書かれているところがあった。現代の研究者は 日本の僧侶が書いたものより はるかにわかりやすく 教えてくれていると思った。また 現代の研究がそこまで進んでいるのか と 感じた。 この本の定価は860円 2016年6月23日 第一刷発行

第1章 インドの近代とカースト制度の謎
41ページ :そして、こうした旧来のインド社会を特徴づけていたのが、広範な森林の存在です、森はそこに住む部族民たちの生活の場であるだけでなく、不作の年に農民が食料を求めて入る場所であり、出家者が修行のために入る場所であり、また戦いにおいて形勢不利になった豪族が逃げ込んで敵から身を守る場所でもありました。森林の存在はまさに、かつてのインド社会が持っていた流動性を下支えしていたといえるでしょう。

49ページ : 日本の場合は幸い、こうした多様な社会集団の区別はその後、次第に忘れられていきました。ですが、もし日本が当時、欧米列強の植民地だったとしたらどうでしょう。そしてこうした多様な社会集団の区別が、植民政府の手で国勢調査のさい詳細に記録されることによって、日本社会の中に永く残っていったとしたら? イギリス植民地時代のインドで起きたのは、まさにこうしたことだったのです。

第2章 インドの宗教の謎
69ページ : 仏教とヒンドゥー教の違い   ちなみに、こうしたインド的世界観から出発しながら、人は苦行のみによって解脱と真理に至ることはないと考えたのが、仏教の開祖ゴータマ・ブッダです。彼は、より世俗的・日常的な心構えである八正道などの「中道」提唱によって、基本的に世俗間と出家のあいだの矛盾をとりはらい、それまでは出家者が独占していた「真理」をより広い社会に解放しようとしました。商工業がある程度発達し都市社会が姿をあらわすと、ブラフマンの言葉の呪術性と拘束力が薄れ、代わりにより広範な人々が世界と人生、あるいは言葉と真理について思考をめぐらすようになったと思われますが、ブッダの思想はその最大の成果の1つだったわけです。なお、商人の宗教として有名なジャイナ教の開祖マハーヴィーラも同時期(前5~前4世紀)に活躍しています。 仏教や原始ジャイナ教は、神観念およびヴェーダ諸聖典の権威を基本的に否定しました。(より正確に言えば、例えばブッダは真理の形而上性・超越性を否定し、真理が神格化されるのを防ぎました。このことは社会的には、一部の集団による真理の独占とそこから生まれる階層差別を否定することにつながりました。)これに対し、ヴェーダ諸聖典の思想が生み出したアートマン=ブラフマンを神として人格化し、最高神への絶対的な信愛(バクティ)と帰依を説いて後世のいわゆるヒンドゥー教の基礎を作ったといわれるのが、叙事詩『マハーバーラタ』に収録された詩篇『バガヴァッド・ギーター』です。基本的に部族間の抗争を描いた長大な叙事詩『マハーバーラタ』は、5世紀頃までにほぼ現行形となったと考えられていますが、その一部である『バガヴァッド・ギーター』は、これより早い1世紀頃に成立したとされています。

2016年8月31日水曜日

ブッダの家出から

 仕事をやめて働いていない自分が 自転車に乗っている。混雑した通勤電車に乗っている。 働いたり 学校で勉強したり 子育てをしている人を 眺めていた。 
 
 ブッダが家出をした時の状況を思ってみた。もしブッダが私たちと同じような ヒト で 人の話をよく聞き 穏やかな性格で ものごとをよく考え、ありもしないことは考えない。そのような 人 だったら。


 何らかの原因で家出をした。
とりあえず 森に隠れた。何か人のためになることをしようと考えた。

 人は生老病死で苦しんでいるから それをなんとかしてあげれば 良いことをしたことになる。
残して来た家族や 民に 申し訳がたつ。もともと自分は人に悪いことはしないし、人から悪く思われたくない。

 働いて食べるのは残して来た家族や民の食料や財産をおかすことになるかもしれない。恵む力のある人だけから食べ物をいただければ、人に迷惑をかけることはない。

 そのようにして 出家した自分と 在家で食べ物を作り子育てをする他人が区別された。 出家した 人のすることは 人に迷惑を掛けず 役にたくことを考えること伝えること。 出家してない人はもともと働いて 迷惑をかけているのだから それ以上に大胆に人のためになることすれば 悪いことも帳消しになり良いことが死んだあとも後世にのこるのではないか。 その考え方が大乗仏教の考え方ではないか。

 ブッダはとても賢い人だったと思う。家出をすることで いろんなことを考え 素晴らしい教えを人に伝えることができた。そのため 仏教には在家と出家の区別がはっきりしている。 大乗仏教の考え方はよいことを他人にするのだから在家から生まれた考えだと思う。出家した人は良い教えを伝えることはあっても ものを生み出したり、ものを人に与えたり、奇跡を起こしたりしない。したがって大乗仏教の振る舞いはしない。

2016年8月27日土曜日

障害者施設殺人事件の考察 2

本日の京都新聞に 周囲に理解されず手紙 相模原殺傷 容疑者の責任能力調査  の 記事あり。
     捜査関係者によると 植松容疑者は
「抹殺することが救済だと周囲に説明しても、分かってもらえなかったから」 「自分の考えに賛同す人は多いはず」 「何で分らないのだろうと思った」 と不満そうに話している。
    こうした主張に固執する容疑者の精神状態について捜査。横浜地検は責任能力の有無を判断するため、鑑定留置を請求するとみられる。

 記事からは誰を抹殺し 何を何から救済する と 容疑者が主張しているのか わからない。
   障害者を抹殺し 障害者とその家族の苦しみ、障害者に税金を投入していて損と感じているひとびとの苦しみ から 救済する こと なのだろうか。  もし  容疑者が 人を殺すことで殺された人を救うという 考えを 持っているなら  恐ろしいことだ。
   人を殺すことで 殺された人を救う という  考えは  よく聞いたことではないだろうか。地下鉄のサリン事件をポアと言ったオウム真理教、     中国人を殺し西欧列強にしいたげられた中国人を救済しようと考えた 日本の仏教各宗派、日本軍 。
 
  日本に伝わった大乗仏教にその考えを生み出す原因があるのか。
  ブッダの教えの中からその考えを生み出す原因があるのか。
 ブッダの教えをその考えに導いてしまうひとの考えが入り込んでしまったのか。
 もともと 人には そう考える人と考えない人がいるのか。
  なんらかの 病気や、薬物でそう考えてしまうのか。

 大多数の人は起きてほしくない事件だと思っているけれど、起きるかもしれないともおもっている。鑑定留置で病気だと片付けてほしくないとも思っている。 脳科学が発展して別の考え方が出てくるかもしれない。

  多様性を認めながらその時代に折り合いのつく結論がでるものと思っている。

 過去の反省をし過ちを繰り返さない とは どこかのひとが よく言っているが 難しいことだ。

2016年8月19日金曜日

本 禅と戦争 を 読んで

新装版 禅と戦争 禅仏教の戦争協力 ブライアン アンドレー ヴィクトリア 著 エイミー ルイーズ ツジモト 訳 えにし書房  発行 2015年12月20日 初版第一刷

  お国のため、戦争勃発、日本刀を持った将校の姿 それらは 国家神道、国体護持の思想に支えられたものと なんとなく思っていた。廃仏毀釈の政策で日本の仏教は戦争とは関わりのないものと思っていた。 仏教は人殺しはしないものとおもっていた。 この本を読んで その考えは 全くの間違いであると分かった。 浄土真宗、浄土宗、曹洞宗、臨済宗、日蓮宗、天台宗、真言宗 。日本で広まっていた 大乗仏教といわれる宗派すべてが戦争に加担していた。命を捨てることが無我の体得であったり、人を殺す事が慈悲の現れだったり、禅剣一如、皇国禅、皇道仏教という言葉が通用したり。  この本には いつ、だれが、どこで、そのようなことを示していったのか、詳細に書かれている。 さらに戦後 仏教指導者がどのように振舞ってきたかも書かれている。
  ①わたしは、なぜ日本の仏教は戦争と関りがないと思い込んでいたのだろう?
  ②大乗仏教が戦争と殺人をしてよいといっているのだろうか。
  ③日本の仏教が戦争と殺人をしてよいといっているのだろうか。
  ➃戦争に向かっている政策に日本の仏教が加担して行くのだろうか。
  ⑤なんまいだ で 浄土に行ってしまう 、瞬間に悟る、 それらは 戦争や人殺しはどうでもよいといっているのではないか。

2016年7月29日金曜日

障害者施設殺人事件の考察。

①阿弥陀信仰と②ブッダの教えから 考えてみる。


①阿弥陀信仰 殺人をおかした人について。阿弥陀仏を信じることができれば、浄土の世界にいくことができる。殺人という行為と浄土に行くことは 不連続である。信仰だけでつながっている。


②ブッダの教え 犯人は人間という生き物をころしている。野菜や肉という生きたものあるいは生きていたものを食べないと私達は生きてゆくことができない。無駄に殺しているわけではない。 犯人は自分が生きてゆくために殺したのではない。殺した人間を食べて生き延びるわけではない。殺さなくとも、自分は生きのびることはできるはずである。 この行為に至った過程において大麻やヒットラーに言われたなど 考えが不連続となる状態があったように報道されている。 正しくない考えによって生じた正しくない行いである。

悲しみや嘆きのこころは、阿弥陀信仰もブッダの教えも変わることはない。

私が仏教について勉強したことを 振り返って考えてみると以上のようになった。そのような理解でよいのか自分では判断できない。

2016年4月8日金曜日

本 [ロボットの脅威] と [アメリカ大統領選挙]について思うこと

ロボットの脅威 人の仕事がなくなる日
マーティンフォード著 松本剛史訳 日本経済新聞出版社

この本の中で 言われ続けている.

雇用創出の減少、雇用なき景気回復の長期化、長期失業者の増大(p69)である。  

 また2014年5月アメリカの雇用なき回復の時期が終わりを告げた。しかし完全雇用が戻ってきたとしても、こうした職の質が大幅に落ちたという広い見解の一致がある。危機は何百万という中流階層の雇用を消し去り、その回復の過程で多くの雇用が生みだされたが、それは低賃金のサービス業界に偏っている。その大多数はファーストフードと小売り業界だったが、これまで見てきたように、この分野もいずれはロボティクスとセルフサービスオートメーションの進歩の影響を受ける可能性がきわめて高い。長期的な失業と、フルタイムの仕事に就けない人たちの数は、高いレベルのままだ(P336)

 所得の増加がない以上、下層の95%が支出を増やそうとすれば、さらにお金を借りるしかない。(P261)  私がここで主張しているのは理論上の話だが、格差が経済成長を阻害しうることを裏付ける統計学的証拠は存在する。(P263)  労働者は消費者でもあるということだ。(p269)

頂点にいる比較的少数の高スキルの専門職と起業家は、創造とイノベーションにかかわる仕事の大半に従事する。大多数の労働者は常に、比較的ルーティンな繰り返しの多い仕事に就いていた。... だが、ロボットや機械学習アルゴリズムをはじめとする自動化の波が次第に、職に必要なスキルのピラミッドを底辺から蝕んでいる。(p305)

 高スキルの職業は進歩するテクノロジーの射程に完全に入っている。(p260)


以上の問題はアメリカだけでなく日本にも、中国にも存在する。
アメリカと日本では社会保障の考え方がかなり違う。
日本には生活保護、公的な介護保険、医療保険がある。

 オバマ氏が大統領になるときには公的な医療保険がかなり争点になっていたように思う。今回の大統領選は 労働、雇用の問題、社会保障のあり方の問題が 争点となっているように思う。 新しい民主党の候補も新しい共和党の候補も、切り口は違うが 取り上げているものは 同じで 解決の方法、道筋が違うだけだと思う。 

高学歴、高所得になる夢は消え、普通に働けて普通の賃金がもらえる社会にしてほしいと願う人々の心をそれぞれの新しい候補がとらえているのだと思う。

日本では 社会保障が減らされていく傾向にある。しかし、未だしっかり機能していると私は思っている。

その反面 アメリカの低賃金の労働者、多額の借金を抱えた高学歴低所得の若者たちが直面している先行きの不安感を 日本に住む人が感じにくくなっていると思う。

 トランプ氏の奇異な発言やクリントン氏が負けたことを面白 可笑しく報道している。もっと問題は深刻だ。