2017年12月26日火曜日

ごまかさない仏教 続き [空]

この本では 空 については 深くは対談してはいない。 本全般に言えること。宮崎氏の日本語の表現力はすごいと思う。私には辞書を引かないと分からない単語を使っているすらすら話している。 しかし 空 の話になると 宮崎氏は言語表現を越えたなにかを 用いないと 人に伝えることができないように示している気がする。また 宮崎氏と佐々木氏ともに 自分を殺してしまわないかという 言葉では表現できない急に襲ってくる なにかについて 共通の認識があるように思う。それは 若い頃の体験の話だ。
 以上の記載から言語を越えた なにか を知りたいと思った。 言語学について本屋さんで検索してみると いくつかの本が見つかった。その一つ。
ちいさい言語学者の冒険 子どもに学ぶことばの秘密 広瀬友紀 著 岩波科学ライブラリー259 2017年8月4日 第6刷
 6刷も重ねている本だ。 まえがき 冒頭からすごいインパクト。----私たちは、小さいころにいつのまにか日本語をいとも自然に身につけ大人になった今は立派に使いこなしています。ですが自分がいったいどのようにことばを習得してきたのか、今になって振り返ってもその過程を思い出すことは残念ながらほとんどできません。ーーーーー

  言語を身につける前に音声の中から言語を選んでいく能力が最初から そなわっている。 言語で置き換えることのできないなにかがある。 思考は言語を使って行うが その前に判断するなにかがある。7才位になると頭の中で言語を使って思考する部分と言語以外のなにかを使って判断する部分の 比率が人によって異なる。 そのように思えた。
 私は以前 小児を診察していた。 たくさんの天才を見ていた。まだ話せなくても 私の事を 理解し 自分も私になにかの形で訴えていた。そのような子達の多くは大きくなるにつれ 天才ではなくなっていく。特にしかられたり たたかれたりすると 天才ではなくなっていく。そのように思っていた。 そんなことを思い出した。

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