2022年3月25日金曜日

本 稲荷山古墳の鉄剣を見直す 上田正昭 大塚初重監修 金井塚良一編 学生社 『渡来人』

 釜山大学教授の書いた部分。

5世紀の日本列島と伽耶 申 敬?

P136 つまり、大成洞古墳群の築造中断は、金官伽耶の没落を意味するもので、同時に初期須恵器が近畿を中心にはじめて生産されたことは、金官伽耶住民の日本への移住を意味しているのです。

と書いてある。 渡来したというより移住したと書いている。 また金官伽耶の没落は高句麗軍の南征と関連があるとも書いている。 伽耶にいた人が高句麗に追い出されて日本列島に移住してきた。その証拠が 須恵器に見ることができる。 というふうに言っている。

移住してきた人 朝鮮半島南部から日本列島にやってきた 移民だと 言っている。

かなり 説得力がある。

2022年3月22日火曜日

本 荘園 伊藤俊一著 中公新書

 久しぶりの本や。この本が目に止まった。

荘園の成立期 天皇家 仏教寺院が大きく関わっている。  学校で習ったことが 詳しく書かてている。均田制 条里制 租庸調 三世一身法 墾田永年私財法 と 試験に出る単語が並ぶ。

 天皇家 大和政権 地方豪族 それぞれが 既成勢力かのように 荘園の成立に流れていく。そして 平安時代へと流れていく。それでいいのだろうかという疑問が大量のに湧き上がる。

2022年3月18日金曜日

本 歌う尼さんのほっこり法話 やなせなな文 みよこみよこ絵 国書刊行会

 子供向けの宗教宗派の本はたくさん出ている。 心温まるものが多い。 地獄に落ちるなどと脅しも少ない。 サンタクロースを信じるのに似たような感覚かもしれない。 宗派の神や仏をこの世に散在するものとは 思っていない 疑い深い大人にとって こんなん 子供だって変だと思うに違いないと 本を 見てします。 いわゆる 神や仏の存在を信じる ことが出来る人は 特殊な育てられ方をしたに違いないと 思ってしまう。 嘘を子供に教えるわけにはいかないと いつも思っている。

2022年3月17日木曜日

本 稲荷山古墳の鉄剣を見直す 上田正昭 大塚初重監修 金井塚良一編 学生社 『渡来人』

 またまた 渡来人という言葉です。

p125

 こうしたことを考えますと、江田船山鉄刀銘文や稲荷山鉄剣銘文の作者は、倭国に渡来した人 あるいはその子孫で、倭国語に習熟しそれを漢字で表記することが出来た人物である、とみることが出来ます。


何故 倭国に渡来した人 と いうのでしょうか。 関東地方にやってきた移民 と 書くと ごく普通だと 思うのですが。

2022年3月13日日曜日

本 稲荷山古墳の鉄剣を見直す 上田正昭 大塚初重監修 金井塚良一編 学生社

 できるだけ 発掘されたものを 正確に記述して客観的に論ずることが なされています。

しかし、とてもきになる記述があります。

全国各地の古墳、鏡を論じたところの最後です。

p51

 以上の点を繰り返すと同型鏡を出土した古墳は、”見えない糸”によって結びついて言えるといえます。


見えない糸 とは なんでしょう。私には朝鮮半島の同じ地域 同郷の 人々 集団の移民 という ことを 表していると 思えてならない。 それを ストレートに言えない こういう学会のしきたりが あるように見えます。

2022年3月10日木曜日

551の蓬莱のコマーシャル ある時うれし顔 無い時つまらない顔

 日本では坊さんが難しいことをいって わからんようなお経を良い声でとなえる。 葬式などでそれを権威付けに利用する。というのが 日本の現代における仏教だ。 とにかく仏教は難しい。と 思われている。

551の蓬莱のコマーシャルのように 単純にわかりやすく見てみようではないか。

      ブッダの生きていたときの仏教  小乗仏教     大乗仏教

涅槃        ○            ☓        ☓

結集        ☓            ○        ☓

慈悲        ?            ?        ○

観音菩薩      ☓            ☓        ○

仏教サンガ     ○           ○        ☓と○

具足戒       ?           ○        ☓と○

菩薩戒       ☓           ☓         ☓と○

僧侶        ☓           ☓          ○

比丘        ○          ○          ☓と○

法華経       ☓           ☓          ○

鉢         ○          ○          ○

仏像        ☓           ☓と○        ○


まだまだ ある時 無い時をみるとたくさんあるような気がします。 それを見ることによって 自分の信じる仏教がどの位置にいるのかがわかります。




本 稲荷山古墳の鉄剣を見直す 上田正昭 大塚初重監修 金井塚良一編 学生社

 鉄剣に対する歴史的考察、関東地方に出現した様々な古墳の紹介 が 専門家、発掘に携わった方々 の 参加した報告会、シンポジウムを まとめた本である。 一つの先入観によって書かれた」歴史書ではない。

関東地方に住んでいた人々や集団が どんな人であったか想像される。

どこから来てそこに住んでいたのか。宗教はどうなのか。墓を作ったのか作らなかったのか、墓の形式にこだわったのか 仏教かそうでないか、仏教ならどんな仏教なのか、集団か、個人か 他の集団とどんな関わり合いがあったのか 戦争はしたのか 集団の支配関係があったのか。言語や文字はどうか。もともとの縄文人との関係はどうだったのか。 

 などなど 古墳一つ 墓一つ 鉄剣一本を とっても いろんなことが想像される。 さらに 人をはじめ生物のDNAの収集解析がすすめば もっといろんなことが わかってくるかもしれない。今はちょうど過渡期にあるかもしれない。 近畿地方は 天皇家の私有地の性格の強い墳墓がほとんど。関東地方はそうでない。

2022年3月6日日曜日

本 9つの人生 現代いんどの聖なるものを求めて ウイリアムダルリンプル著 パロミタ友美訳 集英社新書

 信濃毎日新聞に書評が載っていた。インドの現代特に宗教世界についてわからないことだらけだったので 思わず この本に飛びついた。インドで起きるいろんな事件のニュースが報道されるが 自分の想像を超えることばかりで とても理解できないのだ。この本を読むとなんらかの手掛かりが得られそうな気配がした。だから 早速 アマゾンで注文して買った。

 まえがきがえらい長い。インドに対する様々な西欧的な先入観を取り外そうという仕掛けと見た。

p12 西洋人は東洋の宗教というものを、古代から変わらぬ智慧の水を湛える深い井戸のように思いたがるが、実際のところ、インドにおける宗教的アイデンティティというものは、特定の社会集団やカーストの習慣、それから父子相続などの社会的要因と分かちがたく結びついていて、そのどれもが現代インド社会と同じ速度で変化しているのだ。

p18-19

代わりに、『9つの人生』が焦点とするのは政治的領域の向こう側、ニュースの見出しの裏側だ。南アジアの多様な宗教伝統の中でも、特に深層に根差し、近現代の人工的に区切られた政治的な枠組みを受け入れない、異端の渾然とした、多元的な宗教的、哲学的な民俗伝統である。これらこそが、ヒンドゥー教とは本質的に異なる存在として失われようとしているものだ。折り重なるように多様な宗教伝統や祭儀、神話や神々が、中央集権的な宗教システムに少しずつ取り込まれていき、今や元々はとても異なる構造をしていた、ユダヤ・キリスト・イスラームなどのアブラハムの宗教にどんどん似通ってきている。


なんと的確な指摘だろうか。と 私は思う。

2022年3月5日土曜日

日本百低山という番組

 吉田類さんの登場する番組だ。百低山を紹介している。何らかの伝説を持った山山だ。天理市の龍王山の番組を見て思った。巨大古墳を見おろす 低山でそこに無数の小規模な石室が点在している。火の玉の伝説が残っている。大きな古墳を造った集団に 追いやられた小さな集団が山に残った あとなのではないかとふと思った。日本列島に同じ頃にやってきた 別々の集団の 結末 が 残っている墓ではないかとふと思った。 各地に伝説が残っているが 多くは 平家の落人伝説だ。龍王山にある伝説のように 大和政権が誕生する頃の政権以外の移民の事を伝えるもの 元からいた縄文人の事を伝えるもの も 多数あるかも知れない。