信濃毎日新聞のチラシにあった浄土真宗系の宗派のセミナーに参加した。
その日は仏説父母恩重経 の 解説であった。 漢文が示されてはいなかったが たぶん
如是我聞 で はじまる 経かもし得ない。
その日本語訳で 親の恩 10個 を 示したものだった。
1懐胎守護の恩 2臨生受苦の恩 さいご 10究竟憐泯の恩 と 続いた。
母親は子供を妊娠中から子供が死ぬ最後まで子供のことを 思っている その恩を 知りなさいあるいは恩に報いなさい。むくいるには 親に何か具体的にプレゼントをするのではなく 親に 仏法を教えなさいという おちがついている。 そんなお経だ。という 解説だった。
日本でも明治時代まで 現実味のある 教えだったに違いない。
しかし、仏陀の生きていたBC5世紀の北インド 現代の日本を見てみると どうも しっくりいかない。 いつの時代か 儒教の発達した中国で つくられ 遣唐使の誰かが日本に持ってきて それが 浄土真宗のこの宗派へと つながったのではないかと 想像できた。
父母とは書いているが 実際は母の子に対する思いについて書いている。 もし BC5世紀の北インドなら サンガに子供を提供するまでの 家庭内の教育について 書いた お経が出来ていたかもしれない。 最初私はそれを期待していたが、そうではなく5戒を家庭で身に着ける方法をかいたのではなく 母親の子供への思い 妊娠から臨死までの子供への思いについて書いたものだった。 儒教であれば 親に感謝で終わるものを お経なので この最後は おやに仏法を教えよ と 結論付けている。
また 浄土真宗は 結婚子作りを僧侶に許しているが その宗派であればこその 母親の妊娠のことが書いてあるお経である。
というのが 私が このセミナーを受けた感想だ。
この宗派のコマーシャルを見ていると 歎異抄と親鸞聖人のことを重んじている。
日本の平安時代中期に確立した日本の大乗仏教を信奉しそれが信仰の中心であると 唱える鈴木大拙、和辻哲郎 、倉田百三の方々の 流れであると 思われる。が これは 儒教と大乗仏教の 混交ではないかと 思えてきた。 とは まだ証拠はないが。